歯科用CTによる精密な審査・診断

当院では「歯科用CT」を院内に設置しています。

日本製の高性能CTで、撮影開始から画像構築まで、わずか1、2分となっています。

この歯科用CTを積極的に活用し、より精密な診査・診断を行っています。

精密な診査・診断は治療の成功率を高めたり、治療の安全性を高めることに直結します。

歯科用CTの安全性について

CTは「コンピュータ断層診断装置」のことで、X線を360度方向から当てることで、人体を輪切りにした画像が撮影でき、コンピュータによって立体像にすることもできる装置です。

CTではX線を使用しますが、歯科用CTの被曝量は、医科用のCTの10分の1くらいとされており、安全性が高い特徴があります。

歯科用CTとレントゲンとの違い

従来のレントゲンでは、2次元画像での診断のため、あごの骨の中に入っている神経や血管の状態までは正確に把握できないなどの問題もあり、それゆえに歯科医師の「経験」や「勘」に頼る部分も大きくなりがちでした。

しかし、歯科用CTでは、3次元の立体画像で確認することができるため、レントゲンでは見ることのできなかった部分まで確認することが可能となりました。

口腔内カメラと組み合わせた説明も

当院では、この歯科用CTだけでなく、口腔内カメラの写真も組み合わせて、より患者さまがご納得、ご理解できやすい体制で説明を行っています。

ご説明内容は同意書としてお渡し

当院では、親知らずの抜歯、インプラントなどの際には、ご説明した内容を「同意書」にしてお渡しいたします。

レントゲンの種類

当院では正確な診断を下すために、用途に応じて約4種類のレントゲンを使用しています。

パノラマレントゲン(パントモ)

顎全体のレントゲン写真になります。

利点

・一度にすべての歯の虫歯、歯周病、膿の袋、顎関節など幅広く疾患の有無を確認できる。
・撮影時に患者さんが苦しい思いをすることがほぼない。

欠点

・隣り合っている歯の重なっている部分などが白く移るため、細かい虫歯の判定にはやや不向き。
・顎の骨の中の3次元的な形態は確認できない。

デンタル

利点

部分的な小さい範囲の歯のレントゲンです。

パントモでは、隣り合っている歯のところが白く映ってしまうのですが、デンタルでは重なりにくいので、小さい虫歯などを確認することができます。

欠点

全体的に虫歯がないかチェックすることができない。撮影時に苦しい。人によっては不快感が非常に強く、嘔吐反射が出やすいです。

咬翼法

上下の奥歯のレントゲン写真になります。

利点

・上下の歯を一緒にとれる(デンタルより撮影範囲が広い)。
・隣り合っている歯と重なって移りにくい。
・細かい虫歯を判定しやすい。

欠点

・撮影時にやや苦しい。(デンタルよりは軽度)
・歯根の先は撮影できない。

CT

3次元的に顎の骨や歯を確認するものになります。インプラントや2次元のレントゲンでは発見できない膿の袋や腫瘍性病変などの確認に使用します。

利点

・3次元的に解析することができる。

欠点

・撮影時間や画像構成に時間がかかる場合がある。(当院だと1~2分間ぐらい)